台所育児エッセイ
1番好きな季節を聞かれると決まって秋と答えていた私
今はどの季節も比べようのないほどだと心底思えて止まないその訳は、こどもたちの存在でした
長女がよちよちと歩き出したのは春のこと
愛らしいあんよの後ろでは、春が芽吹き花が笑っていました
つまずいて転んでも、鈴のようにコロコロと笑う姿があまりに尊く思えて、視界が滲んだことを今でも忘れません
どの季節も身体中で感じて伸びやかに暮らしたいという私の潜在意識を
こどもが表に呼び起こしてくれました
花を摘んだら可哀想というよりも、最後まで慈しみ愛でることを伝えたくて、野草を活けるのにぴったりな瓶を贈りました
飾ったら毎日お水を変えて話しかけようね
押し花のしおりにしてみようか、これは食べられるから野草クッキー焼こうね
そうして春には春の、夏には夏の・・・
暦を感じながら過ごし方を見出し毎日を紡いでいきました
季節が巡る度に想い起こす記憶を動画やエッセイに残しています